生存報告所

日記だよ!

8/4 松本探訪1日目

8/4(日) 睡眠時間0時間 15,793歩

昨日はPCの前から動いていないとはいえ、我ながらよく1日体動いたなと思う。まだ無理できるんだなぁ。

やったこと

 家族が旅行に来ているらしいため、行ってみることにした松本。まずは準備から諸々と進めていかなければ。

 

出発

 出発のため、朝5時に昨日の日記を書いてから準備を進める。着替えヨシ! 財布ヨシ! 日記書くためのPCヨシ! 2日分の体の汚れを念入りに落とし、眠気で少々ポンコツな頭を揺らしつつ6時に家を出た。

 

 JRの駅に向かい、まずは特急券購入のために券売機へ。画面に表示されるのは、着くのが早くて座席未指定の便と、1本遅くて指定席の便の購入選択肢。少々悩んだが、早く松本に着きたかったため(座席未指定)と書かれた切符を購入。電車の時間も近かったため慌てて買ったが、見たことの無い文字を見たら調べればよかったんだよなぁ…!

 

 あずさに乗車し、席はどこにしようかなぁ…と車内を歩く。直後に流れてくるアナウンス、「本日特急あずさは満員ですので、座席未指定の人は乗車デッキでお過ごしください」*1…? 座席未指定のお前は席が空くまで待てよ! という扱いの切符だったとは思わず、どうするべきかと次の駅まで右往左往することに。最終的に乗車デッキにさえも場所が無かったため、付近にある15㎝程度凹んだ空間にもたれかかって腰を下ろした。

アイマスクを付けて、レールから来る振動に揺られながら、人権が無いってこういうことかもしれない…と厭世的に思ふ…。やれやれ、なかなかロックなお出かけのスタートだ。

 

 1駅過ぎると、デッキ入り口にいたおじさんたちの姿が消えている。あれあれ、どこいったのやら。消火器とともに過ごしていたすみっこぐらしを離れ、陣取っていたおじさんたちの代わりに次は私がマネしてデッキで腰を下ろす。10代前半の身体の柔らかさならまだしも、体の動かし方さえ忘れてしまったような20代後半には辛すぎるぞこれ…? 松本まで持つ気がしない。

 応急処置として、衣服と本と家電系しか入っていないリュックを下に敷いて座ってみる。座面が15㎝程度高くなっただけだったのだが、全然腰の負担が違うよ! 旅行の必需品は、座ることに抵抗が起きないリュックでしたわ!!

 

 30分前は「人権とは」について思いを馳せていたのに、「なんだかとってもヘヴンリィ~*2を聞きつつ、日記のためにノートPCを広げていたらなんだか楽しくなってきた。若いころの楽しいトラブル旅って気がする。スーツ着てばっちり決めた出張じゃこんなことできねぇや。

 地面が近い。低姿勢から見上げて目に映るのは駅のホーム、空の青、眩しすぎる日の光。これはきっと徹夜のせいだ。

また心のネタ帳に記述を一つ増やすことが出来たな。失敗談ほど使いやすいものはない。

 

 甲府に着いたら人が多く降りたため、これは空席チャンスがあるかと車内を見渡す。赤ランプ点灯(空席の意)、人権ヨシ!  ズボンの埃を払って、2席とも空いている場所に悠々と腰を下ろした。

さぁてここまでの日記を書くか…と思ったが、昨昼からここまで寝てなかったために意識が落ちた。Now Sleeping…。

 

松本にて

 気が付いたらもう松本駅に着いていた。「お客さん、終点ですよ!」と掃除の方に言われて慌てて荷物をまとめて降りる。ホームから見える空は広くて快晴、湿度は低く風は体を心地よく切り抜ける。寝ぼけた頭を少しずつと動かし始めつつ、気持ちよく15分程度のんびりとした時間を過ごしていた。

 

 意識が戻ってくると、駅を出て日傘をさし、松本で唯一知っている言葉である松本城を見に行くために、とりあえず1.1㎞を散歩する。暑すぎるため、途中のファミマでラムネバーを買って、なめながら整理されつつ風情のある街を歩いた。城下町だったからなのか、道が広々としていて歩きやすいのが良い街だな。

 

 女鳥羽川を超えて、着いたのは立派な天守閣をお持ちの松本城。静謐な水面をたたえた中に建っているものだから、かっこよさが2割増しに見える。

松本城にて

 松本は高さ600mの高地だからなのか、東京よりも日差しは強い気がする。とめどなく滴り落ちる汗が辛いので、日陰で座り込んで松本城を見つめ、気づけば30分が過ぎていた。場内散策は40分待ちらしいので今回はパス! 外から参って今回は終了~。

 

 気分のままに来た道を戻り、途中で観光案内所に入って雑談。次はお勧めいただいた市立博物館へと向かってみることにした。

 

 2023年10月に新しい土地でリニューアルオープンしたらしい博物館は、最新ならではの工夫が多い。暑熱避難施設ということで1階は広く開かれており、講堂で文明の風を浴びて涼む人もいれば、ワークショップを開いて季節の工作を普及している人もいる。

企画展示と常設展示のチケットを購入していざ入館。びっくりしたけど、最近の博物館って大体の電子マネーには対応しているんですね…すごい。

 

 2階の企画展示は生物多様性の話。

 剥製、標本、高解像度の巨大写真…と、バラエティー豊かに記録された生物たちの遺産を順番に眺めていく。日本の位置の特異性から生物多様性の”ホットスポット”なことは知っていたが、松本という場所が日本の中でもさらに”ホットスポット”な場所とは知らなかった。

言われてみると、市内は扇状地であり付近は高い山々だから高低差はばっちり。川をもって平原もあるから水陸の条件も揃っている。地形の多様性ある豊かな街だなぁ。

 

 昆虫の標本では、自然の知恵で着飾った蝶の輝きに驚き、初見のヘラクレスオオカブトに興奮する。剥製では鷲やムササビに感心し、その瞳に吸い寄せられそうになる。展示の多少の誤字に目をつぶれば、ずいぶん気合の入った企画展示で楽しい時間だった。

 これだけ自然豊かなので、市民さんの観察会も豊富らしい。令和○年、カエル観察、ホタル観察、トンボ観察、セミの抜け殻観察…と年度ごとに違う報告レポートが掲載されていて、熱心さに驚いた。こんな高原で涼しいとはいえ、こんな暑い中に外へ出て関節するお子さん…偉い! おじちゃんはもう数時間で溶けそうだよ。

 

 3階は常設展示コーナー。古い松本の町並みから、山の話、文化の話…を8つのテーマに分けて解説されている。新しい博物館ということもあってか、ただ展示するのではなく、右の写真のように連なる山々とイメージした展示場所と説明パネルがあるなど、力を入れられている方法を楽しんでみていた。

3階常設展示

 呼ばれて合流することになったため、こちらはあっさり回って終了。ゆっくり見ていたら1時間半では足りない施設だった!! ぜひ余裕をもって訪問を。

 

 また暑い中移動することになり、日傘で直射日光を避けつつ駅へ。松本の町は湧き水が多いらしく、市内のどこへ行っても冷たく綺麗な水を飲むことが出来て感動する。最近の東京では、水道から温水しか出なかったからね! 

 

 昼を食べ、同じビル内のブックオフ参拝と近くにある丸善松本店を訪問。兄妹と話しながら歩いていたら本が手元に4冊増えておりました(´・ω・`)? 電車で読もうと2冊持ってきたのに、どうして増えてしまったのか…。

建築知識のバックナンバーまで置いてある素晴らしい品ぞろえがいけない。あっこの本・雑誌良いよね~と言いながら歩ける広くて素敵な店内もいけない。

4Fに出来たらしい駿河屋まで行かなかったことだけは褒めてほしい。

 

「何故か知らないけど荷物が増えたなぁ…」と呟きつつ対山荘という宿へと10分程度歩く。笑顔の素敵なオーナーが「おかえり~」と出迎えてくれた。

 

 宿で荷解きしてから一休憩し、次は松本市時計博物館へ。観光案内で東洋一大きいと言われる古時計に心惹かれてやってきた。

左)正面入り口 大きな時計が出迎えてくれる 右)個性豊かな時計たち

 中には、童謡でおなじみの大きな古時計から、日時計・火時計・個性豊かな時計が展示されていて、時を区切ろうと格闘してきた人類の長い歴史をサクッと味わう。周囲の全方向からチクタクチクタクという秒針を刻む音が響いてくるため、夜中が怖かった田舎の古いおばあちゃん家を思い出した。

 

 それだけでは少々味気ないのだが、0分付近になってくると1階から3階まで上下左右からボーンボーンというちょうどを告げる音、ハト時計の音、ギミックが動く音が順番にずれて響いてくる。展示を見ている途中で、「この時計たちはわざと数分ずらしているんですよ~」なんて悪戯仕組んだ少年のように話す職員さんの声が聞こえてきたが、こういう意図だったのか。アナログ時計ならではの素敵な仕掛けだな。

のんびり椅子に座り、数分間響き渡る時計たちのお仕事を楽しむ。いかん、寝るところだった。

 

宿にて

 宿に帰ってから、同じタイミングで帰ってきていたらしいご家族さんとも交流。オーナーおすすめの銭湯に行ったり、夜ご飯を食べに行き、改めて宿に戻ってきた。

2家族で話は盛り上がり、日付の変わる前まで1階の広いお座敷でずっと話し込んでいた。

 私は昨日の日記を慌てて書きつつ、雑談にもほどほどに参加。よその家族はまたペースや文化が違うなぁ…としみじみ観察しつつキーボードを叩いていた。

 

 まったく会話に参加しない少女もいたのだが、「それ何の周回です?」「私も別ソシャゲですが一時期沼に入ったことがありましてね…」と話しかけたらいろいろと教えてくれた。オタクコミュニケーション、一言・二言で会話の熱が一気に吹き上がるのである意味簡単なのかもしれない。

 

 心地良く、くったくたに疲れた体で布団にダイブ。知らない天井だぁ…と思った次の瞬間には意識は落ちていた。長く楽しい1日でございました。

 

ごはん

 朝食:サンドイッチ

 昼食:(中食)総菜祭り

 夕食:(外食)そば処 小木曾製粉所 葉ワサビそば

 

 昼は駅前にある、地元スーパーらしいDeliciaに入って総菜購入祭りで終了。山賊焼、野菜餃子、イカセロリ、田楽茄子…と中華の如く多様なメニューを並べて分け合い、味わい、ときに疑問符を浮かべつつ美味しくいただいた。

 夜は宿のオーナーのおすすめで工場直営のお蕎麦屋さんへ。打ち立て茹でたてを謳うお店は、丸亀製麵のように注文してから出来上がっていくのを見る方式。目の前で出来上がるおそばを見つめていると食欲がそそられて…これ、空腹というトッピングも今乗せられている時間だな。季節の野菜かき揚げも買っておこ。

こだわりあるお蕎麦らしく、もっちりと歯ごたえのある信州そばを食べることが出来て満足。松本やりたいことリストを1つ達成、ご馳走様でした!

*1:というアナウンスだった気がする。

*2:シャニマスの『Love Addiction』甘奈ソロ